潜伏期間と回復後感染により広がる感染症と治療薬製造

インフルエンザは非常に感染能力が高いことが多い厄介な感染症の一つです。季節性インフルエンザとして知られる毎冬に流行するインフルエンザでは多くの死者も出すほどの大流行が起こることも決して珍しいことではありません。インフルエンザはインフルエンザウイルスに対する感染症であり、そのウイルスの特性がそういった蔓延のしやすさを生み出してしまっています。その要因は潜伏期間における感染と回復後感染の二つが主要なものです。インフルエンザウイルスに感染してから高熱などの自覚症状が生じるまでには1日から2日程度の潜伏期間があり、この間にウイルスが体内で増殖します。この間にも感染者はインフルエンザウイルスを周囲にまき散らしている状況にあり、知らず知らずのうちに周囲に感染を広めてしまうのです。これは感染した本人が意識しても回避することが難しいものです。しかし、周囲の人がかからないために治療薬の予防投与をすることは可能でしょう。治療薬の製造は進んでいますが、需要に対して製造が追いつかない状況にあることから予防投与は難しいことも多いのが実情です。一方、回復後感染は知識によって回避可能な感染の拡大経路です。インフルエンザの症状がおさまって普段通りに生活できるようになると、回復したと思い込んで社会に戻ってしまいがちになります。しかし、実際には治ってから2日間程度は体内に大量のインフルエンザウイルスがいる状態であり、やはり周囲の人を感染させてしまう可能性が高いのです。回復後感染を防ぐためには本人が治ったと感じてから2日間は安静を続けることが必要になります。こういった二つの要因で広まりやすい感染症がインフルエンザであり、治療薬の製造が進んでより治療にも予防にも使いやすい状況ができることが望まれています。